パラソムニア(レム睡眠行動障害、夢遊病など)の症状は様々です。眠っている最中の出来事なので、本人が出来事を覚えているときと、無意識の場合があります。
睡眠障害の病院に相談するときは、ご家族やベッドパートナーと来院されることをおススメします。病状を聴取する担当医が助かります。動画撮影が可能な場合は映像記録を持参すると良いでしょう。
パラソムニアと睡眠時無呼吸症候群が合併する場合が少なくありません。夜間の異常行動が無呼吸発作や低酸素血症が原因であることがあるので、下記にある精密検査の過程で後者の病状についても同時に評価することが可能です。
外来の待ち時間を極力少なくするため、予約を取ります。 |
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問診票の記入に続き、お困りの睡眠中の症状と経過を睡眠障害の専門医が外来で聞き取ります。病状に応じて投薬治療、外来検査があります。 |
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睡眠障害の評価(眠りの質や呼吸、寝言と寝相の程度)を行うため、終夜睡眠ポリグラフ検査を病院で受けて頂きます。 |
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病院外来で解析した検査結果を説明します。症状との総合評価で診断を確定し、適切な治療方針を導きます。 |
眠りの質(レム、ノンレム睡眠の状態)、呼吸の状態、血液中の酸素レベル、心拍変動、脚の動きを同時に測定します。 この検査は睡眠障害を診断するのに、ゴールデンスタンダードとなっています。
寝言、体の動き、脚の動き、いびき呼吸については、ビデオ撮影も行うのでレム睡眠行動障害、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害について、的確な診断が可能です。
様々なタイプの睡眠時随伴症があるので、個別に対応します。
子どもの夢遊病は思春期まで経過観察することが多く、一方、高齢者に多いレム睡眠行動障害は抗てんかん薬クロナゼパムによる治療を考慮します。精神ストレスの関与が疑われる場合は、抗うつ薬、抗不安薬を検討します。
夜起き上がる症状があれば、屋内の転倒や躓く原因となるものをなくすようにしましょう。寝室を安全な環境することが大切です。ドア、窓をロックしておくことも大切です。
規則正しい生活リズム、充分な時間眠ること、そして、アルコール摂取を控えることも重要です。